「廃村 千選」 〜 福島県

「廃村 千選」 〜 福島県



福島県棚倉町の廃村 中ノ沢(なかのさわ)の分校跡の碑です(平成20年11月)。




・編者が確認した福島県の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」(学校の所在は昭和34年以降)は38か所です(廃村35か所,高度過疎集落3か所)。

・福島県は,全国で3番目に面積が大きく(1万3753ku,H.21),県内を大別するときは,旧国名(磐城,岩代)よりも浜通り,中通り,会津地方という地域名がよく使われています。「廃校廃村」の数を地域別に分けると,浜通り4か所,中通り7か所,会津地方27か所です。
・鉱山関係の廃校廃村は,いわき市八茎鉱山,郡山市高籏鉱山,猪苗代町沼尻鉱山,田島町八総鉱山など7集落です。
・戦後開拓集落の廃校廃村は,昭和村並松山,檜枝岐村赤岩平・小沢平の3集落です。
・営林事業関係の廃校廃村は,棚倉町中ノ沢,塙町入山など6集落です。営林事業集落は,森林の伐採や造林のため,山の奥深くに作られた事業所を中心にできた集落で,東日本では福島県の数(4か所)が第1位です(日本全国数は54か所)。

・福島県には,会津若松市二幣地など4つのへき地5級地がありますが,すべて廃校廃村となりました。
・ダム関係の廃校廃村として,福島市梨平・名号=摺上川ダム,会津若松市川渓=東山ダム,会津高田町松坂=新宮川ダム,檜枝岐村大津岐=奥只見ダムがあります(5集落,4ダム)。
・福島県で最も歴史が古い廃村の学校は,猪苗代町月輪小学校楊枝冬季分校で,明治8年開校,昭和60年閉校,開校期間は110年です。
・福島市大滝は,明治期に福島と米沢を結ぶ街道(万世大路)の旅籠町(大滝宿)として賑わった歴史があります(昭和54年閉村)。

  集落名 学校名 自治体名 へき地
等級
児童数 閉校年 (特記)
産業・離村時期
*1 (Yokokawairi)
横川入
石神第二小学校横川分校 (南相馬市)
原町市
1級 43名 昭和40年 (原町営林署)
営林・−
2 (Takanokura-kouzan)
高倉鉱山
飯樋小学校高倉分校 相馬郡飯舘村 3級 8名 昭和35年 (高倉鉱山)
鉱山・S.35年
3 (Yamatokorobu)
山所布
楢葉北小学校所布分校 双葉郡楢葉町 3級 25名 昭和47年 農山村・S.末頃

4
(Yaguki-kouzan)
八茎鉱山
大野第一小学校八茎分校 (いわき市)
石城郡四倉町
2級 15名 昭和38年 (八茎鉱山・石灰)
鉱山・S.38年

5
(Oodaki)☆
大滝
中野小学校大滝分校 (福島市)
信夫郡飯坂町
1級 42名 昭和42年 (大滝宿)
旅籠・S.54年

6
(Nashidaira)
梨平
(梨平小学校)
茂庭小学校梨平分校
(福島市)
信夫郡飯坂町
無級 102名 平成 4年 (摺上川ダム)
農山村・H. 4年

7
(Nagou)
名号
(梨平小学校名号冬季分校)
茂庭小学校名号冬季分校
(福島市)
信夫郡飯坂町
1級 24名 昭和43年 (摺上川ダム)
農山村・H. 4年
8 (Takahata-kouzan)
高籏鉱山
三和小学校高籏分校 (郡山市)
安積郡三穂田村
1級 41名 昭和38年* (高籏鉱山・金)
鉱山・S.38年
9 (Asaka-kouzan)
安積鉱山
月形小学校安積鉱山冬季分校 (郡山市)
安積郡湖南村
1級 7名 昭和43年・ (日山鉱山・金)
鉱山・高成長頃

10
(Nakanosawa)
中ノ沢
高野小学校久慈川分校 東白川郡棚倉町 2級 24名 昭和40年 (棚倉営林署)
営林・S.40年

11
(Iriyama)☆
入山
高城小学校入山分校 東白川郡塙町 3級 59名 昭和39年 (棚倉営林署)
営林・S.39年

*12
(Kuromori)
黒森
大戸小学校黒森分校 会津若松市 1級 28名 平成元年 農山村・−

13
(Kawadani)
川渓
(川渓冬季分校)
東山小学校川渓分校
会津若松市 1級 17名 (S.47年)
昭和40年
(東山ダム)
農山村・S.47年頃

14
(Oosugo)
大巣子
東山小学校大巣子分校 会津若松市 2級 22名 昭和52年 農山村・S.末頃

15
(Nakayugawa)
中湯川
東山小学校中湯川分校 会津若松市 4級 22名 (S.49)
昭和48年*
農山村・S.48年

16
(Niheiji)
二幣地
(二幣地分校)
東山小学校二幣地冬季分校
会津若松市 5級 3名 昭和50年 農山村・S.50年頃
17 (Numajiri-kouzan)☆
沼尻鉱山
元山小学校 耶麻郡猪苗代町 2級 108名 昭和43年 (沼尻鉱山・硫黄)
鉱山・S.43年
18 (Giba)☆
議場
(市沢小学校議場分校)
吾妻第一小学校議場分校
耶麻郡猪苗代町 4級 22名 (S.48)
昭和45年*
営林・S.45年
19 (Takinohara)
滝ノ原
大塩小学校滝ノ原冬季分校 耶麻郡北塩原村 1級 11名 昭和57年 農山村・S.末頃

20
(Suganuma)
菅沼
尾岐小学校菅沼分校 (会津美里町)
大沼郡会津高田町
1級 9名 昭和44年 農山村・S.47年

21
(Ebiyama)☆*
海老山
尾岐小学校海老山分校 (会津美里町)
大沼郡会津高田町
3級 15名 昭和48年 農山村・S.60年

22
(Matsuzaka)☆
松坂
尾岐小学校松坂分校 (会津美里町)
大沼郡会津高田町
1級 75名 昭和59年 (新宮川ダム)
農山村・S.59年

*23
(Hotokezawa)☆*
仏沢
(新鶴小学校仏沢分校)
新鶴第二小学校仏沢分校
(会津美里町)
大沼郡新鶴村
2級 72名 (S.63)
昭和49年
農山村・−

24
(Ooyachi)
大谷地
新鶴第二小学校大谷地冬季分校 (会津美里町)
大沼郡新鶴村
4級 10名 昭和39年 農山村・S.50年

25
(Misawa)
見沢
喰丸小学校見沢冬季分校 大沼郡昭和村 4級 10名 昭和39年 農山村・高成長頃

26
(Namimatsuyama)☆*
並松山
大芦小学校玉川冬季分校 大沼郡昭和村 3級 9名 昭和49年 開拓・高成長頃

27
(Sanjou)☆*
三条
(三条冬季分校)
本名小学校三条分校
大沼郡金山町 2級 8名 (S.53年)
昭和48年
農山村・S.55年

28
(Yamanaka)
山中
横田小学校山中冬季分校 大沼郡金山町 2級 5名 昭和47年 農山村・昭和末頃
29 (Miyayama)
宮山
楢原小学校宮山分校 南会津郡下郷町 4級 5名 昭和36年* 営林・S.36年
30 (Nogiwashinden)
野際新田
旭田小学校野際冬季分校 南会津郡下郷町 2級 6名 昭和42年 農山村・H.中頃

31
(Yasou-kouzan)
八総鉱山
八総鉱山小学校 (南会津町)
南会津郡田島町
無級 365名 昭和46年 (八総鉱山・銅)
鉱山・S.46年
32 (Masuzawa)
鱒沢
(上郷小学校鱒沢分校)
館岩小学校鱒沢分校
(南会津町)
南会津郡舘岩村
4級 13名 昭和41年 (真米鉱山・鉛)
鉱山・S.41年頃
33 (Manakawa)
真奈川
只見小学校真奈川冬季分校 (只見町)
南会津郡只見村
2級 7名 昭和45年 農山村・S.44年
34 (Yoshio)
吉尾
明和小学校吉尾分校 (只見町)
南会津郡只見村
4級 12名 昭和44年 農山村・S.44年
35 (Ootsumata)☆
大津岐
檜枝岐小学校大津岐分校 南会津郡檜枝岐村 5級 6名 昭和36年 (奥只見ダム)
農山村・S.36年

36
(Akaiwadaira)☆
赤岩平
檜枝岐小学校赤岩分校 南会津郡檜枝岐村 5級 11名 昭和44年 開拓・高成長頃

37
(Kozoudaira)☆
小沢平
檜枝岐小学校大杉分校 南会津郡檜枝岐村 5級 8名 昭和48年 開拓・高成長頃
◆38 (Youji)
楊枝
月輪小学校楊枝冬季分校 耶麻郡猪苗代町 無級 *12名 昭和60年 (磐越道建設)
農山村・S.末頃

(注1) 「廃村 千選」とは,編者が確認した全国の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」約1000か所のことをいいます。また,「廃校廃村」とは,「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」を略した呼称です。

(注2) 「廃村 千選」における廃村(集落跡)は住民がいない集落(1戸程度が残るもの,冬季無人集落を含む),高度過疎集落は5戸以下程度(冬季分校所在地は3戸以下程度)の集落(番号欄*印付き)です。

(注3) 「廃村 千選」における学校は,昭和34年4月以降の小学校とその分校,冬季分校,夏季分校です(昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。

(注4) ◎は編者が訪ねたことがある廃校廃村,◆は冊子「廃村千選I」作成後(平成22年5月以降)にリストに追加した廃校廃村です。

(注5) ☆は中学校が集落内にあった廃校廃村です(併設校,分校,冬季分校(☆*)を含む。昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。

(注6) 学校名,へき地等級,児童数のデータは,昭和34年4月現在のものです。( )書きは閉校当時の名称です。

(注7) 閉校年は,原則「全国学校総覧」により1年ごとの所在を比較して調べたものです。再開されなかった休校は閉校と同一に扱っています。( )書きは休校を経た閉校年です。川渓の( )書きは冬季分校の閉校年です。また,*印付きの閉校年は年度途中(4〜12月)の閉校,・印付きの閉校年は推定です。

(注8) 離村時期欄,xx年は,文献等に記された閉村年です。xx年頃は,小学校閉校年,住宅地図等により推定した閉村年です。その他は,小学校閉校年,住宅地図等から推測し,高成長前頃(S.34−S.40),高成長頃(S.41−S.50),S.末頃(S.51−S.63),H.初頃(H.元−H.10),H.中頃(H.11−H.22)に分類しています。

(注9) 市町村名は,説明文が平成13年4月現在(平成の大合併直前),リストが昭和34年4月現在,リスト内( )書きが平成23年10月現在です。

(注10) 平成23年以降に生じた廃村は,原則追求していません。

(注11) お気付きの点があればお知らせいだけると幸いです。



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