「廃村千選」 〜 岡山県

「廃村千選」 〜 岡山県



岡山県倉敷市の離島の廃村 釜島(かましま)の分校跡です(平成22年3月)。




・編者が確認した岡山県の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」(学校の所在は昭和34年以降)は5か所です(廃村3か所,高度過疎集落2か所)。

・岡山県は備前,美作,備中の3旧国に分かれ,人口は約189万人(R.2)。「廃校廃村」は備前に3か所,美作と備中に各1か所存在します。
・最大規模の廃校廃村は奥津町久田上原です。旧久田村(昭和30年まで苫田郡久田村)は奥津町の中心で,町役場も置かれていましたが,苫田ダムの建設により「自治体規模の廃村」となりました。
・岡山県には代表的な鉱山として,柵原町の柵原鉱山がありますが,鉱山関係の廃校廃村は見当たりません。
・離島部の廃校廃村,倉敷市釜島は,戦後開拓の入植で一時期人口が増えましたが,昭和55年頃無人島化しました。また,倉敷市松島は戸数4戸,六口島は戸数5戸の高度過疎集落です(H.18)。

・岡山県内には離島のへき地4級校がひとつありました(日生町鹿久居島,戦後開拓の入植で一時期人口が増加)。
・岡山県最大規模のダムは新成羽川ダムで,関連の廃校廃村として備中町柳平があります(ダム関係の廃校廃村=2集落,2ダム)。
・岡山県で最も歴史が古い廃村の学校は,奥津町の久田小学校で,明治7年開校,平成4年閉校,開校期間は118年です。

  集落名 学校名 自治体名 へき地
等級
児童数 閉校年 (特記)
産業・離村時期

1
(Kamashima)
釜島
下津井西小学校釜島分校 (倉敷市)
児島市
3級 14名 (H. 1)
昭和49年
(児島諸島)
開拓・S.55年

*2
(Matsushima)
松島
下津井西小学校松島分校 (倉敷市)
児島市
2級 6名 (H.12)
平成元年
(児島諸島)
離島・−

*3
(Muguchijima)
六口島
下津井西小学校六口島分校 (倉敷市)
児島市
2級 4名 (H. 1)
昭和42年
(児島諸島)
離島・−

4
(Kuta-kaminohara)☆
久田上原
久田小学校 (鏡野町)
苫田郡奥津町
無級 338名 平成4年 (苫田ダム)
農山村・H. 7年

5
(Yanabira)
柳平
湯野小学校柳平分校 (高梁市)
川上郡備中町
2級 43名 昭和40年 (新成羽川ダム)
農山村・S.62年頃

(注1) 「廃村千選」とは,編者が確認した全国の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」約1100か所のことをいいます。また,「廃校廃村」とは,「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」を略した呼称です。

(注2) 「廃村千選」における廃村(集落跡)は住民がいない集落(1戸程度が残るもの,冬季無人集落を含む),高度過疎集落は5戸以下程度(冬季分校所在地は3戸以下程度)の集落(番号欄*印付き)です。

(注3) 「廃村千選」における学校は,昭和34年4月以降の小学校とその分校,冬季分校,夏季分校です(昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。

(注4) ◎は編者が訪ねたことがある廃校廃村です。

(注5) ☆は中学校が集落内にあった廃校廃村です(併設校,分校を含む。昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。

(注6) 学校名,へき地等級,児童数のデータは,昭和34年4月現在のものです。

(注7) 閉校年は,原則「全国学校総覧」により1年ごとの所在を比較して調べたものです。再開されなかった休校は閉校と同一に扱っています。( )書きは休校を経た閉校年です。

(注8) 離村時期欄,xx年は,文献等に記された閉村年です。xx年頃は,小学校閉校年,住宅地図等により推定した閉村年です。

(注9) 市町村名は,説明文が平成13年4月現在(平成の大合併直前),リストが昭和34年4月現在,リスト内( )書きが平成31年4月現在です。

(注10) 自治体名へのリンクはmixi(会員制)の日記等 おきのくにさんの力添えをいただいています。

(注11) 令和元年以降に生じた廃村は,原則追求していません。

(注12) お気付きの点があればお知らせいだけると幸いです。



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